このページでは、慶應医学部を受験するにあたって押さえておきたい情報について、最新データに基づいてまとめています。医学部を志す上で、準備が早いに越したことはありません。受験を決めたら早い段階で目を通しておきましょう。

慶應義塾大学の医学部は、1917年に世界的な細菌学者である北里柴三郎を学部長に迎えて発足されました。充分な知識、技術だけでなく豊かな人間性をも備えた信頼ある医療人の育成を主眼として、100年以上に渡り多くの医学関係者を輩出してきました。
その結果、現在では先進的医療の現場である「慶應義塾大学病院」をはじめ、約100もの関連病院、35の教育中枢病院、そして総勢9,000人以上の慶應医学部出身OBOGで構成される「三四会」など、他大学には類を見ない広大な医療ネットワークを構築するに至っています。
もちろん、慶應医学部卒業後は、これらの関連施設を行き来しながら実践的な技術を習得することができます。医学を志す上で、これは非常に大きなアドバンテージであると言えます。

医者は人の命を救う存在です。とはいえ、医者1人の力で救える命には限りがあり、看護師や薬剤師などを含めたチームでの取り組みが、信頼ある医療人になるためには必須事項です。
そこで慶應では、2011年度から医学部・看護医療学部・薬学部の3つを合わせた「医療系三学部」による合同教育をスタートさせました。
医・看・薬の学生それぞれが集まり、少人数でのグループワークを通して互いの知見を深め合うことで、チーム医療の重要性を始め、多くの学びを得ることができます。

慶應医学部での学びは、全部で6年間に及びます。
1年次は、他学部生とともに横浜の日吉キャンパスで幅広い一般教養を中心に学びます。しかしこの頃から、週1日は東京の信濃町キャンパスで医学概論などの専門教育を受け、2年への進級が近づく頃には解剖実習も始まるなど、医学部らしい日々が少しずつ始まります。
2年次以降は、信濃町キャンパスに拠点を移し、本格的な医学専門教育を受けていきます。4年の3学期からは臨床実習が始まり、6年2学期までを通して各科をまわり、多くの患者さんに直接接することで技術を磨いていきます。
そして6年終了前の2月に医師国家試験を受け、合格すれば晴れて医者の仲間入りとなります。

慶應医学部の偏差値は72.5。私学最高峰を誇る慶應の中でも、特に合格するのが難しい学部です。しかしそれも、人の命を預かる医者になることを志す人にとっては、当然突破しなければならない関門であると言えるでしょう。