このページでは、慶應薬学部を受験するにあたって押さえておきたい情報について、最新データに基づいてまとめています。薬学部を受けることに決まったら、是非早い段階で目を通し、万全な準備で臨めるようにしておきましょう。

慶應義塾大学の薬学部は、2008年に共立薬科大学と合併する形で誕生しました。
薬学部を擁する大学が限られている中、慶應は同じく医療系である医学部と看護医療学部が併設された、非常に恵まれた環境にあります。
それだけでなく、慶應では2011年から薬・医・看それぞれの学生が集まり、少人数でのグループワークを通して学びを深めるという「医療系三学部合同教育」をスタートさせました。これにより、他大学の薬学部に比べて、医療に関する知見について更に幅広く学ぶことができるようになりました。

「人類の医療と健康の増進に貢献する薬学人」の養成を主眼として、慶應薬学部には「薬学科」と「薬科学科」の2つの学科が設置されています。

薬学科は6年制の学科で、薬剤師の資格を取ることを主目的として学びを進めていきます。薬剤師とは薬剤に関する専門家を表す資格であり、これを取得すると、医師による処方箋に基づいて薬を調剤したり、病院などで患者さんへ服薬の説明をしたりすることができるようになります。薬剤師の国家試験を受けるためには、在学中に計22週間の実務実習を受ける必要があり、そのため6年制のカリキュラムになっています。

一方の薬科学科は、患者さんへの調剤ではなく、薬そのものを研究することを主目的として学びを進めます。一般的な学部と同じ4年制のカリキュラムであり、薬学科と違い実務実習を受ける必要がないので、多くの時間を薬剤研究に当てることができます。卒業後は研究職に就く人の割合が高く、そのために大学院に進学して「修士」、「博士」と学位を取得する率が高い傾向にあります。

薬学科と薬科学科のどちらが良いかは、それぞれの将来のビジョンによります。病院や薬局で患者さんに薬を調剤したい、薬剤師という資格が欲しい、という場合には薬学科、薬に関する研究がしたいという場合には薬科学科がオススメです。

薬学部の学生は、学科問わず1年次は横浜の日吉キャンパスで一般教養や外国語とともに、薬学の基盤を学びます。
その後、2年次からは東京浜松町にある芝共立キャンパスに拠点を移し、本格的に薬学を学んでいきます。

薬学部の「一般選抜(旧一般入試)」は、外国語・理科・数学の3科目ですが、理科は「化学」のみ選択可能であり、物理と生物は薬学部受験には利用不可なので注意が必要です。