このページでは、慶應の看護医療学部を受験するにあたって押さえておきたい情報について、最新データに基づいてまとめています。受験を志した時点で、必要なことをしっかり確認して対策を取りましょう。

慶應義塾大学の看護医療学部は、2001年に慶應の9番目の学部として開設された、比較的新しい学部です。しかしその起こり自体は古く、看護医療学部の前身は約100年前には既に存在していました。

慶應医学部創設者である北里柴三郎氏は、医療の効果を最大限に活かすためには、治療術の進歩だけでなく看護術の進歩も必要不可欠な存在であるとし、医学部の前身である「慶應大学部医学科」創設の翌年である1918年、現在の看護医療学部の前身にあたる「看護婦養成所」を設置しました。

「生命・人間尊重の精神の涵養」を基本理念としている看護医療学部では、看護医療の現場において即戦力となることのできる人材の育成を教育目標としています。そのため、卒業にあたって卒業論文の提出義務などは無く、所定の授業科目を履修して必要単位数を取得することで卒業が認められ、看護学の学士として学位が与えられます。また、卒業資格とともに看護師の国家試験受験資格も与えられ、試験に受かれば晴れて看護師として病院等に勤務することが可能となります。
それに加えて、地域住民の保険指導や健康管理を行う「保険師」、出産に伴う母子の健康管理全般を担う「助産師」、これらについても希望者は4年次に選択コースを履修し、国家資格取得を目指すことができます(助産師は女子のみ取得可)。

看護医療学部に入学すると、1・2年次は神奈川県藤沢市にある湘南藤沢キャンパスで、総合政策学部・環境情報学部の学生とともに学びます。その後、3年次には慶應医療の総本山である東京の信濃町キャンパスに拠点を移し、医学部生とともに本格的な医療を学びます。そして4年次には再び湘南藤沢キャンパスにて学びを続けますが、保険師コースと助産師コースを履修する学生は、信濃町キャンパスでの学びが続くなど、カリキュラムに応じてキャンパスを使い分けることになります。

看護医療学部の入試では、「一般選抜(旧一般入試)」、「総合型選抜(旧AO入試)」、いずれの場合にも二次試験として面接が課されるため、面接への対策が必須です。大学の求める学生像(アドミッションポリシー)をしっかり確認した上で、志望理由などを的確に受け答えできるよう練習しておきましょう。