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慶應大文学部・日本史のツボを探る
慶応大学文学部一般選抜の日本史の概要をみていきましょう。
配点は、「外国語」150点、「地理歴史」100点、「小論文」100点。入試要項によれば、2021年度の受験者平均点は、世界史の65.35点に対して、日本史56.44点との10点近い差があり、ディープな知識を要求される日本史の難易度の高さを物語っています。得点調整が行われましたが詳細は不明です。「外国語」は77.32点、「小論文」は54.26点、合格最低点は232点と公表されています。単純計算ですが平均で約67%の高い得点率が必要になります。「英語」「小論文」でしっかりと点数を確保し、難易度の高い日本史でも得点調整に期待することなく、65〜70%を目標に、戦略的に学習を積み重ねていきましょう!
過去6年間、以下のような問題構成になっています。
大問1は知識を問う記号問題です。比較的短い文章の空欄を補充します。絶対に落としてはいけないレベルの簡単の問題もありますが、選択肢には紛らわしいものもあり、また教科書では太刀打ちできない用語も出題されます。さらには、語群に正答がない「解なし」のケースもあるので、正確な知識が要求されます。
大問2は同じく空欄補充の記号問題ですが、文章は少し長くなります。ストーリーとして歴史を理解できているかが問われることが多く、そこから派生する知識を問われます。通史的理解に加えて、歴史に興味を持って学習しているかどうかが試される、高度な問題も出ます。
大問3は空欄補充の記述問題です。教科書レベルの重要な用語に加え、マニアックな質問が登場します。これもまた、用語集や資料集を駆使して深く理解する必要があるものが多いです。
大問4は史料問題です。短い文ですが、教科書では見られない、初見のものもあると思います。ただ史料集には登場するものもあり、他校の過去問を含め、数多く読んでおくことには意味があります。本文だけではなく、問題文が鍵となって出典が判明するような出題があり、教科書をしっかりと学んでいることで、「応用問題」として解読できるものもあります。過去問を通じて出題形式に慣れることが重要です。
大問5は比較的長い史料を読む問題ですが、記述問題は意外と基礎的な問題が多いです。最後の論述問題についても、年によって難易度には少しばらつきがありますが、教科書をしっかりと理解することで対応可能です。全体的な難易度はもちろん高いのですが、徹底的な通史理解で、土台を作っておくことが何よりも重要です。